はじめに
北陸新幹線の並行在来線のうち、旧北陸本線を題材とした架空の鉄道会社「北前鉄道」の基幹路線、「北前本線」の運転種別と種別ごとの運行概要を解説します。運行本数は平日ラッシュ時と深夜早朝以外のものです。
北前鉄道の概要はこちらのページです。
前提となる路線図・停車駅案内図もご参照ください。
新快速

関西圏や東海圏と心理的距離が近い北陸本線ならではの施策として、「新快速」を運行ダイヤの基幹に据え、特急並みの速達性と利便性を強調します。特別料金は不要です。車両は普通列車向け汎用車両の2両編成です。全線全区間でワンマン運転を行います。
敦賀~直江津間に毎時1本、敦賀~泊間に毎時1本を運行します。重複する敦賀~泊間は毎時2本・30分毎の運行です。運行本数が少なくなる泊駅以東では泊駅で快速(各駅に止まる区間)と接続します。
料金不要列車としての最速達種別名としては「特別快速」や単なる「快速」とすることも想定しましたが、「北陸本線に新快速が走る」ということのインパクトを与えたいと思い、この名称にしました。北前鉄道においても、特急並みの速達性を発揮して北陸を走り回ります。金沢~富山間は38分、福井~金沢間は50分で運行します。富山発金沢方面、金沢発富山方面の発車時刻は毎時15分、45分に統一し、覚えやすいダイヤとしています。
特急「北越」


特急料金が必要です。特急用の4両編成を使用します。車掌が乗務します。車両は1号車がグリーン車、2号車が指定席、3・4号車が自由席です。
敦賀~直江津間に毎時1本、敦賀~黒部間に毎時1本を運行します。重複する敦賀~黒部間は毎時2本・30分毎の運行です。一部、金沢~直江津(~新潟直通)の列車があります。
敦賀~直江津間の特急のうち約半数は、JR信越本線新潟駅まで直通します。糸魚川では一部の列車が北陸新幹線「はくたか」と接続(金沢~新潟方向)し、北陸三県と新潟中越・下越地方を結ぶ連絡特急としての役割も果たします。もちろん、単独でも新潟県内から富山、石川、福井まで走破します。糸魚川駅で新幹線と接続できない列車があるのは、新幹線がパターンダイヤではないためです。
それ以外の特急も、敦賀では特急「サンダーバード」「しらさぎ」での接続に最大限配慮します。
実在の鉄道会社では近鉄の「特急」がモデルであり、目標です。
この路線は「新快速」を看板列車として設定しているため、そう簡単に「特急」に乗ってもらえるとは思っていません。しかし、北前鉄道は並行三セクの中では相対的には恵まれているとはいえ、大都市圏の私鉄と比べたら厳しい経営環境の元、運賃のみならず特急料金でも運輸収入を積み重ねていく必要があります。
そのため、「新快速」を関西圏の「新快速」や東海圏の「特別快速」「新快速」「快速」同様に毎時4本設定したいところ、「北前鉄道」では「新快速」を毎時2本、「特急」を毎時2本と割り振ることにしました。
「新快速」はロングシートまたはセミクロスシート、「特急」はリクライニングシートとし、車両設備の違いを際立たせる必要もあるでしょう。
「特急」がJR東日本と直通して運行する以上、相手先の事情を踏まえた車両を起用する必要があります。
北陸近辺で縁がある例でいうと、特急「いなほ」「しらゆき」で使われているE653系の7両編成のグリーン車を4両編成に組み込んだ形を想定しています。
グリーン車は高級感あふれる空間と限られた座席数で、希少価値を強調します。普通車は、現代人に見合った適切な座席幅とゆとりあるシートピッチを確保します。もちろん、コンセントやUSB端子、車内Wi-Fiも完備します。
具体的な施策として、近鉄特急「しまかぜ」の「プレミアムシート」や、阪急電鉄の座席指定サービス「プライベース」が参考になる事例として挙げられます。
観光特急しまかぜ|近畿日本鉄道 (kintetsu.co.jp)
阪急電鉄京都線 座席指定サービス PRiVACE -プライベース- (hankyu.co.jp)
ダイヤ編成上の工夫点として、敦賀駅でJR線特急との接続時間を標準6~11分と短くし、新幹線利用と比較した場合の割安感で集客を狙います。特に京都・大阪・名古屋方面との往来が多いと想定される福井駅では、敦賀方面への毎時の発車時刻を00分・30分に揃えています。
快速

新快速を補完する種別です。特別料金は不要です。車両は普通列車向け汎用車両の2両編成です。全線全区間でワンマン運転を行います。
敦賀~直江津間に毎時1本、敦賀~泊間に毎時1本を運行します。重複する敦賀~泊間は毎時2本・30分毎の運行です。直江津発着の列車は泊駅で新快速と接続します。
この種別は、新快速に準じる速達性を持つとともに、主要駅から離れた利用の少ない区間で各駅に停車することで「区間快速」的な意味合いも持ち合わせます。
普通

普通列車の運行本数の模式図を上に示します。
車両は普通列車向け汎用車両の2両編成です。全線全区間でワンマン運転を行います。
北前鉄道では、地域輸送にも最大限の注意を払い、沿線自治体の助成のもと、各駅に停車する列車を最大毎時6本で頻繁運行を行います。流動が少ない県境区間などでは快速とあわせて多頻度の運行になるよう工夫しました。
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