なぜ私が並行在来線の活性化に注目しているかを説明します。
それは、
並行在来線をそのままにしていたらもったいないから
です。
並行在来線とは、新幹線に並行して走る在来線のことです。より狭義には、整備新幹線(北陸新幹線(開業当時は長野新幹線)より後に開業した新幹線)に並行し、その決まりにしたがってJR線から分離された在来線のことをいいます。
並行在来線は、新幹線が並行して建設されるだけあって、いずれもかつては特急街道でした。そして、その多くは特急が高速に走れる(最高時速120〜160km程度)規格で運用されていました。
ところが、新幹線が建設されて並行在来線になると、「ローカル輸送の拡充」の名のもとに、各駅停車と名ばかりの快速のみが走るローカル線に落ちぶれてしまっています。
これはあまりにもったいない。
各駅停車のみが走るということは、実質都市間輸送を諦めていることと同じです。例えば、特急で30分だったところを各駅停車では60分かかることも珍しくありません。これでは競争力がなく、自家用車に利用が流れてしまうのも当然です。
新幹線との棲み分けという点でも問題があります。新幹線の建設費を負担した沿線自治体にとって、長距離の移動は新幹線に乗ってもらいたい気持ちはよくわかります。
しかし、本来は在来線が担うべき輸送も新幹線に載せようとしているのではないでしょうか。
先程挙げた、特急で30分・各駅停車で60分テオ度の区間は、大都市圏であれば在来線の快速(東京圏のJR中距離普通列車、私鉄の無料急行、特急などを含む)電車が担っている部分です。もちろん快適性などの面で有料特急が走っていてそれが選ばれている区間もありますが、原則は在来線の快速です。
大都市圏ではないからといって、本当に各駅停車だけでよいのでしょうか。
実際の利用状況を観察すると、特急が通過するような小駅を発着する利用より、かつての特急停車駅同士のような利用が多く見られることがよくあります。その場合、適切なダイヤを提供できているとはいえません。
並行在来線こそ、快速運転に適した路線なのです。
並行在来線には、人口数万人〜数十万人の都市が並んでいて、その都市間の需要が見込まれる路線が多いのです。そして、その都市間を快速や在来線特急で結ぶだけの線路が存在します。あとは、快速電車を頻繁に運行する覚悟があるかどうかの問題なのです。
高齢化や過疎化が進み、自家用車だけで交通政策を考える時代は終わりました。この項目を書いている2024年には、「2024年問題」といって大型自動車の運転手不足が叫ばれており、路線バスの維持も難しくなっています。
そんな今だからこそ、並行在来線に着目し、その活性化を図ることで、地域の交通やインフラ整備の課題を解決できると考えました。
具体的には、大都市圏の私鉄型の鉄道ダイヤを並行在来線に導入することで、都市間移動の高速化と、ローカル輸送の多頻度化を実現します。このことにより、鉄道沿線に住むことのメリットを高め、公共交通だけでも暮らせるまちづくりの実現を目指します。
そんな理想を実現するために、並行在来線の新たな形を構想しています。

コメント
おっしゃるように在来線が担うべき輸送も新幹線に載せようとしているのは問題だと思います。というのは新幹線はあくまで長距離間を最速で移動する手段であり並行在来線は本来は都市間の輸送としての役割を持っているのに新幹線開業後も在来線を都市間輸送用として活用せず普通と名ばかり快速だけの長大ローカル線にしているのがもったいないと感じるからです。
なので私は新幹線開業後は新幹線は長距離間を最速で結ぶ手段、在来線は長中距離輸送と新幹線の止まらない主要駅にも停まることで都市間輸送を兼ね備えた”特急”と都市間速達輸送の”快速”、各駅に停まる”普通”の4つが揃っている状態が理想だと思います。
なぜそう考えたのかというと私は近鉄大阪線沿線に住んでおり、近鉄の名阪間の列車にも大阪と名古屋を最速で結ぶ”甲特急ひのとり”、大阪と名古屋の速達輸送と奈良県と三重県の主要駅に停車し、途中の主要駅間の速達輸送も兼ね備えている”乙特急アーバンライナー”、近鉄大阪線•名古屋線の沿線の都市間の輸送の役割を持った”近鉄大阪線•名古屋線の急行”、各駅に停まる”近鉄大阪線•名古屋線の普通”の4つが揃っていることから。私は新幹線と在来線を共存させるためには甲特急ひのとり、乙特急アーバンライナー、急行、普通が揃っている近鉄大阪線•名古屋線のやり方を見習って欲しいと感じたからです。
なので新幹線が開業してからも在来線に特急と快速と普通が揃っている状態にするのが理想的だと思います。
ここでは新幹線=甲特急ひのとり、特急=乙特急アーバンライナー、快速=近鉄大阪線•名古屋線の急行、普通= 近鉄大阪線•名古屋線の普通です。